編組の設計で必要なフィリング・ファクタと被覆率を求めます。
計算には下記の関係を使っています。
F = m*n*d*k/(2*π*D) C = F*(2 - F) 編組角 = acos(1/k) = 素線とコア中心軸の角度 (rad) ここに、 F = フィリング・ファクタ (0 < F <= 1) C = 被覆率 (0 < C <= 1) m = 打数 n = 持数 d = 素線径 (mm) k = sqrt(1+(π*D/p)^2) = 撚込係数 p = ピッチ (mm) D = 平均径(ピッチダイアメータ) (avarage diameter) (mm) = コア径 + 素線径 * 2 * 1.25 --- 編組
「フィリング・ファクタ」(filling factor)は左周りないし右周りのいずれか一方 の素線群がコア表面のどれだけの割合をカバーするかを表すもので、両方向の素線 群を考えた実際の被覆率(coverage)と1対1の対応が取れてしかも計算が簡単なので、 よく使われます。
編組の構造上、F = 1 は無理で、F = 0.95 が密度の最高と考えるのが普通です。 高密度でなくても良い場合は 0.3 <= F <= 0.7 が使われますが、適度の柔軟性で 適度のシールド特性が得られるのは 0.7 <= F です。
低密度編組のシールド効果を上げる方法としては、薄い金属箔を編組の下に同一工程 で縦沿えすることがよく行われますが、金属箔(metal foil)にはMylarテープ をラミネートしておくのが普通です。さもないと、繰り返し曲げで金属箔にひび割れ が発生します。
打数、持数、ピッチには製造装置によって決まる制限がありますから、設計ではある 程度の試行錯誤が必要になりますが、打数や持数が整数に制限されるため、被覆率や フィリング・ファクタが希望どおりにならないことがあります。
1999-07-18 平林 浩一 (kh@mogami-wire.co.jp)